ニット生地を縫ってみようーニット生地を縫うときの基礎知識②ー
前回『ニット生地を縫ってみようーニット生地を縫うときの基礎知識➀ー』では、ニット生地を縫うときにこれだけはおさえておきたいポイントについてお話しました。
今回は
- 「ニット生地」とはどんな生地なのか
- ニット生地にはどんな種類があるのか
など、「そもそもニット生地って?」というところについてご説明していきたいと思います。
また、ニット生地を購入できるおすすめのショップを以下の記事でご紹介しています。
このページを読んで「ニット生地、ぜひ欲しい!」と思われましたら、合わせてお読みください。
【ニット生地ショップ】ソーイングママのおすすめをご紹介‐その➀‐
【ニット生地ショップ】ソーイングママのおすすめをご紹介‐その②‐
「ニット生地」とはどんな生地なの?
ニット生地とはどんなものかわからないとき、思い浮かべてもらいたいのは次のようなアイテムです。
- Tシャツ
- トレーナー
- 下着(インナー)
- スウェットパンツ
- スパッツ
どれも伸縮性があり、肌あたりも優しく、私たちの日常着によく取り入れられているアイテムですよね。
このようなアイテムに使われているのが、ニット生地です。
布帛生地(シャツやワンピースなど)に使われている織り地と異なり、ニット生地は1本の糸で編まれている生地になります。
なので伸縮性に富み、体の動きを妨げないお洋服が作れるのです。
ニット生地の「テンション」について
伸びるといっても、どんな感じか想像しにくいですよね。
ニット生地の「伸びる」は、横方向への伸縮を指します。
縦横にほとんど伸びない織り地(布帛)と違い、ニット生地は横方向に引っ張ると伸びるので、体に沿ったコンパクトな作りのお洋服でも心地よく着こなせるのです。
この伸び具合は、ニット生地の種類によって異なり、この伸び具合のことを「テンション」といいます。
- よく伸びる→テンションが高い
- あまり伸びない→テンションが低い
のように表されます。
一般的にテンション低めの生地の方が、家庭用ミシンを使っている初心者の方には縫いやすいです。
しかしアイテムによっては、「テンション高めの生地を使用するように」と指示のあるものもあります。
(スパッツやタイトめのTシャツなど)
作りたいアイテムに合ったニット生地を選べるよう、仕様書の推奨生地・テンションは必ずチェックするようにしましょう。
ニット生地にはどんな種類があるの?
ホームソーイングでよく使われているニット生地には、次のような種類があります。
- スムース
- フライス
- 天竺
- 裏毛
スムース(初心者の方が最初に選ぶ生地におすすめ!)
肌触りがなめらかで、程よく伸びる生地。
端がくるくると丸まってくることもないので、初心者の方にも扱いやすいニット生地です。
薄手ですが保温性があるので、年間通していろいろなアイテムに使われます。
この生地に適したアイテム
Tシャツ・フレアスカート・スパッツ・肌着など
フライス
一目ゴム編みで編まれており、横方向にとてもよく伸びる生地。
よく伸びるので、ぴったりと体にフィットするアイテムによく使われます。
生地が柔らかく伸びやすいので、家庭用ミシンで縫うと波を打ったようになってしまったり、針板の下に食い込んでしまったりすることも。
初心者の方には若干難易度の高い生地だと思います。
2本針4本糸のロックミシンを持っているととても便利!
この生地に適したアイテム
Tシャツ・スパッツ・肌着など
天竺
多くの市販のTシャツに使われている、ニット生地の代表のような生地。
さらっとして、型崩れもしにくく、何度もお洗濯してもまた着たくなるアイテムが作れます。
メリヤス編みという編み方になっていて、裏表で違う編み模様になっています。
メリヤス編みはくるくると丸まる特性があるので、この生地も切ったそばから丸まってきます。
このくるくるが、初心者の方には少々縫いづらく感じるかもしれません。
また、天竺はテンションの低いものが多いため、テンションに気を付けるよう指示されている型紙を使う時には注意するようにしましょう。
この生地に適したアイテム
Tシャツ・ハーフパンツ・ワンピース
裏毛
いわゆる「スウェット」のことです。
表面は天竺と同じ編み目、裏面はパイル(ループ状)になっています。
ふわふわっとした優しい着ごこちで保温性もあるので、冬物のトレーナーやパーカー、スウェットパンツなどに使われます。
裏面のループが小さく細かいものをミニ裏毛と呼びます。
ミニ裏毛は通常の裏毛に比べて軽く薄手なので、年間通していろいろなアイテムに使える人気素材です。
この生地に適したアイテム
トレーナー・パーカー・スウェットパンツ・ニットワンピース・カーディガン
覚えておきたい!リブニット
ニット専用の型紙によく出てくる「リブ」という言葉。
リブは衿まわりや袖口など、着脱時に伸ばしたりする部分に使われる生地のことを指します。
これらの部分には、よく伸びてしっかり戻るゴムのような素材が必要。
それが「リブニット」です。
リブニットは「付属ニット」とも言われ、身頃生地とセットで用意することが多いです。
ニット生地ショップには身頃生地と色を合わせたリブニットが一緒に売られていることも多いです。
使いやすいお色は多めにストックしておくと良いですね。
リブニットには
- スパンフライス
- スパンテレコ(スパンリブ)
- アランニット
などの種類があります。
これらの生地はニットソーイングには欠かせませんので、しっかりと覚えておきましょう♪
まとめ
今回は、ニット生地とはどういうものなのかについてご紹介しました。
ニット生地とはTシャツやトレーナーなどによく使われている編み地で、元気に動くお子さんの毎日のお洋服に特におすすめの素材です。
ニット生地でお洋服が作れると
「えっ、これママが作ったの!?」
と驚かれるような、本格的なお洋服が作れるようになりますよ♪
まずは一番大切で楽しい「生地選び」を。
こちらの記事が参考になりましたら嬉しいです^^